どうもサク男です。
私も過去、一条工務店信者でした。
一条工務店で建てるしか無い!!
ですが諸々の理由で止めてしまいました。
止めた理由の一つはコスパの良さに疑問(矛盾)を感じたからです。
一般的にはコスパが良いとされる一条工務店
ですが考え方によってはそこまでコスパが良いとは言いがたいと考えます。
安く造って高く売る
家の性能はトップクラスなのに坪単価は他社と同等かそれ以下、だからコスパがいい。これが良く言われる一条工務店のコスパの説明ですが、本当にそうでしょうか?
一条工務店の家は相当安く造られていると考えられます。ですが坪単価は他社と同等か少し安いレベル。かなりの金額が会社の利益に消えているでしょう。
安く造られているのにコスパが良い?ここが矛盾している点です。本当はもっと安くても良いはず。なぜそう考えるか記載していきます。
安価材料と工場生産
一条工務店の住宅は安価材料を海外で工場生産する事で圧倒的にコストを下げています。
安価材料
大手ハウスメーカーの工法で比較するとざっくり鉄骨造と木造に分かれると思います
「木造の方が断熱の点で有利なので一条工務店は木造を選択している」というのは営業の謳い文句の一つです。(私も言われました)
ですが単純に「安くて加工がしやすい」という理由は表には出てきていない気もします。また、「白アリ対策に米ツガの加圧注入材を使用している」とありますが、そもそも米ツガは加圧注入前提の腐りやすい樹種なので当然です。
加圧注入したとしても一般的な構造部材であるヒノキより安いため選定している、ということを考えていない人が多い気がします。(安い材料に安い薬剤を注入して土台として使えるようにしている)
また、断熱に用いるウレタンフォームも特に高価な材料ではありません。熱交換式の換気システムも構造的に複雑なわけではなく、特に高価なものではありません。タイルもそうです(タイルが高いとされる理由の一つは施工費用が高いから。一条工務店のタイルは施工の面では窯業系サイディングに近いと考えます)。
製造コストが高くなりがちなのは太陽光パネルですがこれも自社生産でコストを下げています。このように、コストがかかりそうなのは太陽光パネルくらいなわけです。
海外での工場生産
上記の安い材料を人件費の安い海外で大量に生産します。その工場生産率は脅威の80%です。
フィリピンの人件費は中国やタイの半分近く、非常に安いといえます。
また、フィリピン工場がある場所は輸出加工区というところにあり、輸入関税がかからない他、壁パネルのような部材は日本に輸入する際に関税がかからないというメリットがあります。
アメリカ産の安い米ツガを輸入しても関税はかかりませんし、完成した壁パネルを日本に輸入しても関税がかからないわけです。
しかも部材のほとんどは自社生産。そう考えると非常に安く家を造ることが出来ているはずです。
矛盾している点
矛盾している点を記載します。
コスパが良いというかもともと安い
冒頭にも記載しましたが、コスパが良いと言うかもともと安いのです。これが矛盾点①です。
安い材料を人件費の安い場所で大量に製造しているのに、その坪単価は他社同等かそれ以下という書き方だとちょっと意地悪ですね。
性能だけで考えたらコスパは良いかもしれませんが、材料コストや製造コストを考えたらそこまでコスパが良いわけではないと思います。事実一条工務店の利益率は業界トップクラスです。(ただこれもHRDという一条工務店の子会社の存在があるので一概にはいえません。実際はもっと高いはず。ちなみにこの子会社、シンガポールにあって法人税が日本より安くなっています。)
安くしなくても売れる
良いものが売れるわけではなく、売れるものが良いものというのと少し似ています。買って貰えさえすれば値段は下げなくても良いわけです。
この辺りが一条工務店の商売の上手さかと思います。
消費者を「家は性能」という思考にし、「自社はトップクラス」と説明。その効果をデモや体験館でアピール。そして気になるコストは他社と同等以下で販売実績第一位とくればほとんどの人はその術中にハマるでしょう(私もハマっていたのでよくわかります)。どんな材料を使っているかとか、どこで造っているかは二の次です。
ですので必要以上に価格を下げる必要はないのです。
また、家の性能とされる各種スペックの向上は既存技術で対応可能です。特に知財的に保護された技術は無いため、極端なことを言えばどのハウスメーカーでも真似をすることができます。そのため、今後価格競争になった際の余力を残しているとも言えます。
もともと安いものを余力を残して売っていることも考えられるのにコスパが良いとはいいがたいと思います。
フィリピン工場で安全?
また、工場生産だから品質が安定と言いますが盲目的に信じて良いのでしょうか?誰もが「日本製」が安心と思っているはずなのにフィリピンでの工場生産で安心。これが矛盾点②です。
家ではなくテレビだったら。。。国内工場生産品と海外工場生産品とではなんとなく国内工場生産品が安心と感じる人が多いはずです。だから家電量販店に行くと日本製の製品には「日本製」のシールが貼られているのでしょう。
工場生産だからと言って何故品質が安定と判断できるのでしょうか?
工場で造ろうがミスは出ますしチェック漏れだって出ます。だからなんとなくミスの少なさそうな日本製が好まれるのでしょう。
自動車メーカーがこれだけ不祥事を起こしている昨今ですので日本製だって怪しいはず。なのに顔も見えないフィリピン製で品質が安定!というのを疑いもせずに信じるのはどうかなと思います。
まとめ
矛盾と言えば矛盾ですが、許容と言えば許容かと思います。
要は会社に利益を持っていかれようが性能が高いほうが良いと判断すれば問題ないでしょうし、日本製の製品自体が珍しい今、海外製でも気にならないと判断すれば問題ないはずです。
そのように考える方が多いので何年も販売実績上位に居続けることが出来るのだと思います。
ですが、もう少し自分のお金が何に使われるかを考えてみてもいいと思います。家選びの参考になれば幸いです。
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