サク男です!
デザインや予算、もろもろの事情で地元の工務店を検討されている方も多いと思います。また、
地元工務店で建てたいけど、家の性能も気になる!
工務店で性能の良い家を建てたい!
そのように考えている人も多いはず(私がまさにそうでした)。
ただ、断熱手法一つにとっても数多くの手法が存在し、どれが優れているのか判断に迷うと思います。
家の性能とは何か?
まず、そもそも性能とは何なのか考える必要があります。参考程度に考えれば良いと思うので、超ザックリ把握しておきましょう。
重要スペック3種について
- Q値
- C値
- Ua価
よく語られるスペックとしては以上3つです。何のことかわからないと思いますので、簡単に記載します。
Q値=熱損失係数
外に出て行っちゃう熱を床面積で割った値です。
小さいほど性能が高いことになります。
C値=相当すき間面積
家の隙間の量を示す数値です。
隙間が小さければ気密性は高くなります。
Ua値=外皮平均熱貫流率
外に出て行っちゃう熱を壁の面責で割った値です。
Q値が床面積を基準にしているのに対し、Ua値は家の断熱面(外と接する壁)の面積を基準として考えます。
スペックはあくまで参考値
これらの数値を戸建てごとに測定してくれる地元工務店もあります。下記リンクはあま市の工務店さんです。
別途費用が発生する場合もあると思いますが、どうしても気になる方は測定が可能な工務店を選びましょう。ただ、この数値がどれだけ生活に寄与するかははっきりとはわからないと思います。
0.5が0.7になったからといって、エアコン代がいくら安くなるとか、住みやすくなるとかイメージがしにくいです。
ですので、後述しますが性能の高さは実際に体験するのが最も正確で最も早いと思います。
工務店選びに重視したポイント7点
私が工務店選びで重視したポイントは以下の7点です。結構あります。
- ZEHに対応しているか(気密性は)
- 外断熱工法が施工できるか
- デザイン性はどうか
- 実際に体験できるか
- 材料や各種工法に理解があるか
- 施工実績等の経営基盤には問題ないか
- 人として魅力的か
それぞれについて詳細を記載します。
ZEHに対応しているか(気密性は?)
ZEHに対応している時点でUa値は担保できます。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」です。(環境省HPから引用)
基準を満たしている住宅は国から補助金がもらえます。
この基準を達成するためにはUa値が必須なので、基準を達成していれば、Ua値は担保できるといった具合です。ただ、Ua値は隙間による影響を考慮していないので、気密性については別途考える必要があります。
ZEHへの対応可否を確認するついでに気密性はどの様に確保しているか?測定した事はあるか?等を確認してみてください。
外断熱工法が施工できるか
数ある断熱手法の中で、最も効果が高いものが「外断熱」となります。ですが、最も施工が難しい、大変なのも外断熱です。(性能トップの一条工務店は外断熱に加え内断熱も採用)
ここでは簡単にしか説明しませんが、最も効果が高い理由は外壁をスッポリ発泡スチロールで覆うのと、柱と柱の間に発泡スチロールをはめこむのと、どっちが断熱性能が良さそうか考えればすぐわかると思います。
また、難しい、大変な理由としては断熱材の外側に重量のある外壁を施工しなければならないためです。柔らかな断熱材の上から外壁を固定するのは普通に考えて大変です。
私はこれが施工可能か?、施工実績は多いか?と言うのを判断基準にしていました。一概には言えませんが「外断熱を施工できる→腕の良い職人さんがいる」といった具合です。
デザイン性はどうか
いくら性能が良くても外観がイマイチだったら永くは住めないと思います。私が一条工務店を止めた理由に外観のデザインがあります。
工務店によって得意としているデザインがあります。私はそのデザインが気にいるかどうかを判断基準としていました。
工務店ですのでほぼどんなデザインの家でも建てることができるとは思いますが、普段から施工しているデザインの方が安心感が持てます。
実際に体験できるか
冒頭にも記載しましたが、各種スペック表記はあれど、実際に体験できればそれに越したことはありません。
私が行ったことは先輩施主さん宅への訪問や、モデルハウスへの宿泊です。コロナ禍の昨今ですので今は難しいかもしれませんね。
ですが、この効果は絶大です。私が家を建てた工務店はモデルハウスを所有しており体験宿泊が可能でした。冬の寒い時期でしたが、窓際のフローリングに寝転んでも全く寒くなかったため、断熱や気密は十分と判断することができました。
各種スペック表記はあくまスペックですので実際の体験にはかないません。また、スペックが過剰である場合だってあります。
難しい状況かもしれませんが、感染が収まった際にはどんな手法であれ、体験してみるのをお勧めします。
工務店+宿泊体験で検索すると一条工務店ばかりになるのでご注意を。地元工務店等にすると良いです。
材料や各種工法に理解があるか
家は様々な材料の集合体です。外壁でいえば、ガルバリウム鋼板やタイル、各種サイディング、構造材で言えば無垢材や集成材等です。それぞれの材料に対してのメリットやデメリットをどれだけ把握しているか?と言うことになります。
工法についても同様です。外断熱が優れているとは言え、外断熱以外の工法に対する理解も大切です。予算によっては外断熱以外の工法を選択する必要があるかもしれません。
ただ、これらは判断が難しいです。工務店が推奨する材料や工法にしっかりとした根拠があるか否かを考えれば良いと思います。
経営基盤に問題は無いか
ハウスメーカまでの保証はなくても建築後最低10年は保証してくれる工務店がほとんどだと思います。また、保証が切れても何か問題があった時に相談できる所があると安心。
30年後に工務店が倒産していたりしたら相談できるところがなくなってしまいます。
ですので、工務店の事業継続性を判断する必要があります。具体的な数値は出せませんが、年間の施工数や公共事業の受注等があるか否かを確認しておけば良いと思います。
何が起こるかわからない世の中ですから参考程度にしかなりませんが、ある程度の施工数があり、公共事業を受注しているような所ならとりあえずは安心です。
人として魅力的か
1番大事なのは工務店の方々が人として魅力的か否かです。
工場生産のパーツを組み立てるだけの家とは違い、工務店での注文住宅は人が関わってくるところが圧倒的に多いです。打ち合わせで決めなければいけないこともハウスメーカーの比ではないはず。(基本的に市場にあるものならなんでも使用可能です)
(上記のリンクは結構面白いです、各工務店の社長がどんな方なのかわかります)
これも判断が難しいと思います。契約してから豹変してしまったという話も聞いたことがあります。そういう状況を防ぐためにも難しくても何回も工務店に足を運び、いろいろな説明を受け、人となりを感じると良いと思います。
私は今の工務店に決めるまでに(決めた後も土地が見つからず時間がかかった)、内覧会含め5〜6回は足を運んだのではと思います。
まとめ
まとめると性能の高い工務店を選ぶには
- ZEHに対応しているか
- 外断熱が施工できるか
- 過去の気密性評価の実施有無
以上を満たせばある程度の性能は確保できると思います。
ただ、先述の通り、いくらスペックが高くてもデザインや経営状態に問題がある場合は選ぶのが難しいと思います。
これだけ省エネがもてはやされている昨今ですので、性能が良くデザインも良い工務店も増えてきている気がします。工務店選びの参考にしていただければ幸いです。
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