どうもサク男です。
私は新居購入検討時
同期も一条工務店で建てたし、一条工務店しかない!
のように、本気で一条工務店を検討しておりました。
しかし施主訪問を2件、内覧会を2件、展示場2か所・体験館訪問まで行った結果、決めかけていた一条工務店を止めてしまいました。
ですので、営業の方は「どうして!?」と思われていると思います。
同期の他、同僚数人も一条工務店で購入。かつ営業の方もそのことを知っていたため、「購入は時間の問題だろう」と思っていたはずです。
私自身もそのつもりでしたが、あるきっかけから熱が冷めてしまい、それからいろんな点が気になり始め、あっという間に候補から外すことになりました。
一条工務店を候補としていた理由
家の性能が高い
「家は性能」一条工務店のキャッチフレーズっていいですよね。Q値、やS値などの具体的な数値も非常に高く、質実剛健な感じがして理系にウケる感じがします。
理系の私にとって、数々のスペック表示は非常に魅力的でした。高い機密断熱性、全館床暖房や熱交換器付き換気システム、高性能太陽光パネルetc. 理系が好きそうな要素満載です。
営業の方の話では、実際に、理系のお客さんが多いとのことでした。
身近に建てた人が何人もいる
大学の同級生や、会社の同僚も一条工務店で家を建てており、同期から薦められたことから一条工務店を候補としていました。
冒頭に記載した通り、営業の方もそのことを知っていて、同期以外にも数人の同僚が一条工務店で家を建てたと言っていました。
良くわからない初めての家選びで、身近に先輩がいるというのは安心感がありました。
そのため、「家の性能は高いわ、安心感はあるわでもう一条工務店しかない!」と考えていました。
一条工務店を止めた理由
以上のように、一条工務店にドはまりしていた私でしたが、あることをきっかけに熱が冷めてしまうことになります。そのきっかけを記載します。
きっかけとなった出来事
隣のモデルハウスに行ったら良い木の匂いがした
本当にコレだけです。ナニソレ?と思うかもしれませんがもう少しお付き合い下さい。
見積もりをお願いしに住宅展示場に行った際、営業の方が応対中だったため、「他のハウスメーカーも最後に見ておくか」くらいの気持ちで、隣の東日本ハウスを覗いてみたところ、ものすごく良い香りがしたのです。
今思えば、木の香りの芳香剤(ヒノキチオール)等の可能性もあったのかな?とも思いますが、「同じ木造なのになんでこんなに違うの?」と驚きました。
また、内装も木が主張していて方向性が一条工務店とは全く異なっていました。数分後には「同じ木造なら木を感じる家の方が良いかも・・・」となっていました。完全な心変わりです。
熱が冷めて気になり始めたこと
恋愛と似ているかもしれませんが一度熱が冷めると別れるまであっという間です。どんどん気になることが出てきてしまいました。
デザイン
「家は性能」と謳っているハウスメーカーですので、性能面では非常に高い水準にあると思います。ですが、デザインはどうでしょうか?性能が良かったら外観は捨ててもいいということは無いはずです。
一目見てわかる外観
一条工務店のi-smartは外壁に使用されるタイルの形状から一目でそれとわかります。色も地味目なものが数種類あるのみです。
色の組み合わせも出来ますが、基本的にはツートンカラーとなります。
同じような形状が多い建売の家が嫌で、注文住宅を建てようとしている方も多いと思いますが、一条工務店の場合、基本的な外観デザインは他人とモロ被りする可能性があります。
既視感のある標準的な内装デザイン
注文住宅とはいえ規格商品(i-smart等)での販売なので、内装のデザインも規格の中から選ぶ必要があります。
一条工務店は木造住宅を主としている工務店ですが、木造感を前面に押し出した内装は選定不能です。
この理由としては白アリ対策で加圧注入材を構造材として使用しているため、梁等を出す(見せる)ことが出来ないからです。性能を追求するあまり木造の質感・温かみや、木の香りといったメリットを捨てているとも言えます。
ただ、一部和室コーナー等に大黒柱を露出させることもできるようです。そのような先輩施主もいらっしゃいましたが、木造感があるのは大黒柱だけですので個人的には違和感がありました。
また、選べる内装も基本的に一般的な物ばかりで、賃貸アパートの延長線上という感じがあり、面白みに欠けます。
ただ、シンプルで飽きがこないともいえそうです。
コストパフォーマンス
一条工務店の坪単価は45~80万円と幅は広いですが、ボリュームゾーン(70万程度)で比較すれば、他のハウスメーカーと同等かそれ以下です。
TVCM等の広告は出していないので、その分のコストが無く消費者寄り(コスパが良い)とも言えるでしょう。
営業の方や、i-smartユーザー(ブロガー)はこぞってコスパの良さを謳ってきます。ですが、本当にそうなのでしょうか。ちょっと疑問があります。
フィリピン工場での生産
一条工務店の注文住宅は工場で製造されており、フィリピンの工場で年間1万棟分を捌いています。完全な大量生産です。
人件費の安い地域で大量に生産し、それでも坪単価70万円なわけです。性能的にはコスパは良いかもしれませんが、原価的にはどうなんだ?というところです。もう少し安くてもいいのでは?とも思います。
また完全な主観ですが、性能を度外視したときに、made in Japanとmade in the Philippinesどっちが良いかという話です。
たしかにカタログスペック上の性能はトップかもしれませんが、実生活において過剰品質である可能性だってあります。それなのに性能最優先でmade in Japan を捨てるというのは私はちょっと抵抗があります。
材料費
一条工務店の構造材は加圧注入材とのことです。これはベイツガという北米産の木材に防腐・防蟻処理をしている材料になります。
「一手間のコストをかけている」と営業マンから言われますが、一般的な加圧注入材は国産檜と比較して、7割安いようです。
HPにも記載がありますが、そのような安価な材料をほとんどの部材で使用しているとのことです。また、加圧注入を自社で行っていますので、内製化によるコストダウンが図られているでしょう。
そんな安い材料をほとんどの部材で使用しているのに、コスパが良いとは到底思えません。
ハウジングセンターへの出展
営業マンからは一条工務店は広告を出していないため、性能が高くても費用は控えめと説明をされました。
それはそうなんでょう。ただ、私の住んでいる地域のハウジングセンターには決まって一条工務店の出展があります。それも一棟だけではなく、一つのセンターに2~3棟も。
http://v-b-utamaro.com/archives/194
上記記事に、ハウジングセンターへの出展費用は年間1億円かかるとあります。それを鑑みると、もちろんTVCM出していない分のコストはあるとは思いますが、広告費用が極端に少ないというわけではなさそうです。
まとめ
結果的に私は地方の工務店で家を建てることになりましたが、その費用は一条工務店で必要だった費用とあまり変わりません。
ですので一条工務店で家を建てれなかった僻みではありません。
私は、「自分のお金が何に使われるか?」「本当のコスパとは何か?」を考えた際、
「他国の誰かもわからない人が造った家」より、「誰が建てたかちゃんとわかる家」に住みたいと思い、見送ることにしました。
今では東南アジアの技術レベルも非常に高いですし、一条工務店を選ばなかった後悔も少しは有ります(すぐには思いつきませんが)が、考え方の一つとして参考にして頂ければと思います。
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